VANILLABEANSのはじまりは、2000年4月。
はじまりは、見習いのパティシエ時代に実家の庭に建てた、2坪のプレハブ小屋。「今の仕事環境のままでは、自分の店は開けない」という情熱が日々、パティシエ修行に挑む創業者を後押ししました。 ブランド名である”バニラビーンズ”の由来は「マストではないけど、あったらより良いバニラビーンズのような存在でありたい」というところにあります。
どんなスイーツであれば、喜んでいただけるのか。どこで売るのか。考えることは、数多くありました。まず、お店は資金が少なくても開店できる楽天市場での出店に。2002年、創業と同時の開業でした。そこから、ついに手探りの商品開発がスタートします。 夜な夜な思考を巡らしながら、手を動かすチョコレートづくり。ゆくゆくは、街のお菓子屋さんには並んでいない、少し特別なチョコレートを作るのが目標でした。
はじめは小さな生産設備でも作れて、一番自信がある“生チョコレート”づくりから。バニラビーンズ の原点となる商品です。さっそく試しに10セットを販売したところ、思いがけず、すぐに完売。売り上げが伸びてきたところで、夢に専念することにしました。
つくりたいのは、街のお菓子屋さんには並んでいないチョコレート。「ショーコラ」開発に至るまでは、さまざまな試行錯誤がありました。その過程で至ったのは、「日本人は、チョコレートやボンボンショコラを食べる文化がない」という気付き。それならば、日本人になじみのあるクッキーサンドを新しい形にできないかと考えました。街で見かける薄いサンドは、ボリューム感がなくて少し味気ない。じゃあ、食べ応えを重視して満足感がある形にすれば、お客様に喜んでいただけるのではないか。そう思考を巡らしているうちにインスピレーションが沸き上がり、今の「ショーコラ」が誕生したのです。
ショーコラはこちらで販売中
一人ひとりのお客様の気持ちに寄り添う。それが私たちの大切にしている「1分の1接客」です。 行動規範に規定したきっかけは、打ち合わせで議論が盛り上がっている中、 創業者がお客様のことをなにげなく「客」と呼んだことにありました。すぐに相手の担当者が「客、ではなくお客様では」と指摘したそう。 その頃はネットショップのみの開業でお客様の顔が見えないからか、お客様との距離が遠くなっていたのかもしれません。 その日からずっと規範に掲げてきたのが「1分の1接客」。たとえば、カフェではサーブするコースターにペンで一言添えておもてなししたり、 商品開発では新商品やフレーバー、ギフトセットなどをお客様と同じ目線で考えられる女性スタッフたちが中心となって開発したり。 もちろん、この姿勢はweb上でも同じ。画面の向こう側にはいつもお客様がいることを意識してスイーツをお届けできるよう、心がけています。
とろけるようになめらかで濃厚な生チョコレートを厚さ1㎜のクーベルチョコレートで包み込んだスイーツ。それが当社自慢のショーコラです。他とは違うのがその“極上感”。そこには、ショコラティエである創業者の細部に至るまでのこだわりがありました。
世界各地の何百種類ものチョコレートから厳選された本場ベルギー産の上質なクーベルチョコレートに香り、風味、滑らかさのバランスが良く、ミルクのように白い最高品質のバター。チョコレートもバターもこだわり抜いたことで他にはないくちどけをもたらし、創業以来、多くのお客様に愛されるスイーツになりました。
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「地元である神奈川に貢献したい」。そんな創業者の想いから始まった、地産地消のスイーツづくり。さっそく地元の果物を使って持続可能なビジネスをするパートナーを探していたところ、出会ったのが八木下農園でした。しかし、扱うのは旬があり、収穫時期もバラバラな生の果物。そこで二者は発想を転換。収穫量に波があるからこそ、数量限定という形にすれば手を伸ばしたくなる。旬が限られているからこそ、その時季にしか食べられない特別感がある。二人三脚で一つずつ難局を乗り越えていった結果、果物のよさをそのまま活かして、今の季節ごとのスイーツを楽しむことを価値に捉えたスイーツづくりにたどり着いたのです。
余計なものは入れずに、あんしんしてお召し上がりいただけるスイーツづくり。それがバニラビーンズのモットーです。素材そのものの良さを活かして、美味しさを最大限に引き出す。満足のいく味わいができるまで、チョコレートとのバランスを考えて何度も試作する。その繰り返しで一人ひとりのお客様を想った、手作り感のあるあんしんのこだわりスイーツを生み出しています。
はじめての出店は、手持ちの資金が少なくても始められるネットショップでした。 「間違いなく世界的に普及する」と考えた創業者の感覚通り、10セットの生チョコレートは、瞬く間に完売。 事業が軌道に乗るのもそう遠くはありませんでした。そして、いよいよ“お店を持つ”という創業当初の夢を叶える準備に向かって動きはじめました。
2014年にはついに、『みなとみらい本店』をオープン。地元である横浜ならではの場所を追い求めて辿り着いたのが、みなとみらいでした。チョコレート工房とカフェを併設したフラッグショップとして本格的な機械を導入し、
カカオ豆の焙煎から手がけて自家製チョコレートを作る「Bean to bar」のお店はたちまち注目を浴び、
翌年には川崎店もオープンしました。
みなとみらい本店について詳しく
川崎店について詳しく
2019年には、『バニラビーンズ ザ ロースタリー』をオープン。カカオの焙煎をメインに、ガラス張りのファクトリーを備え、できたてのスイーツも堪能できるカフェも併設しました。さらに「Bean to bar」の先駆けとして、世界に一つだけの自分好みのチョコレートを作れるサービス「TABLABO」もスタート。本格的なロースターでのカカオ豆の焙煎を含めて30分で作れるという、チョコ好きにはたまらない体験を通して、チョコレートがもたらす幸せをお届けしています。
TABLABOについて詳しく
創業20周年を迎えた2020年には、ついに都内に進出。『バニラビーンズ ロースタリートーキョー』をオープンしました。また、“Think creatively(既成概念に囚われない)”をテーマに、サスティナブルチョコレートの新たな可能性を見出すコンセプトショップ『バニラビーンズ ベイサイド』もオープン。ここでは、食品ロスなどに取り組んだスイーツを販売しています。たとえば、看板商品である“ショーコラ”を製造する際に出る切れ端部分のチョコレートは、“生チョコの切れはし“として限定販売。人気商品として多くのお客様に喜んでいただいています。現在は自社の製造過程での廃棄ロスに留まっていますが、今後はまだ食べられるのに廃棄されてしまう農家のフルーツを使うなどしてより社会に貢献していけたら、と考えています。
ベイサイド店について詳しく
世界各国からあらゆるカカオ豆を仕入れ、幾度もの試作を重ねてたどり着いたのがエクアドルとガーナのブレンドでした。香りや酸味、コクのバランス、カカオの風味が心地よく広がる特別なブレンドは、看板商品であるショーコラでも堪能できます
酸味が少なく、コーヒーのようなまろやかな苦味を感じさせる。それが、世界でわずか2%しか採れない希少品種「アリバカカオ」です。現地エクアドルで大粒のカカオ豆だけを選別しているので品質も良く、芳醇なジャスミンを思わせるフローラルなアロマが際立っているのが特長。豆本来の味わいが引き立つのでタブレットショコラとしても、ガナッシュにしてもぴったりな味わいです。
アリバカカオを使用した商品はこちら
世界でもわずか約0.3%を占めるのが、タンザニア産。マイルドな酸味や豆本来の土っぽさが感じられる、バランスの取れた良質なカカオ豆として知られています。その品質の高さは、国際的な品評会でも受賞歴があるほど。丁寧な生産方法など品質へのこだわりが私たちのチョコレートに新たな価値を生み出しています。
タンザニアのカカオ豆を使用した商品はこちら
美味しいチョコレートの裏には、カカオ原産国の深刻な社会問題が潜んでいる。その事実を創業者が知ったことが、フェアトレードチョコレートへの取り組みを始めるきっかけでした。2007年当時、ガーナやコートジボワールでは低賃金での強制労働や児童労働が問題に。そこで私たちは少しでも世界をよくできないかと、先進諸国に安く買い叩かれたカカオではなく、国際フェアトレード認証チョコレートを使うことに決定したのです。
「作り手から少しでも変えていく」を理念に原産国の子ども、つくる人、食べる人のすべてが幸せになるようなチョコレートづくりをする。そんな想いを胸に、2008年にはオークションやチャリティー付きスイーツを販売するプロジェクトを始動。2015年には、売上金から少しずつプールした資金でガーナに小中一貫校を建設しました。食べる人だけが笑顔になる世界ではなく、世界のみんなが幸せになるチョコレートづくりを心がけて、貧困や食品ロスといったさまざまな問題に取り組んでいます。